クロロとキケロ(衝突編4) −ピッポさん クロロとキケロ(衝突編4) クロロは迷路の中を彷徨っていた。 クロロ:「このままただ歩いていても出口に出れるかどうか分からないな。」 ふとクロロは上を見上げてみる。 クロロ:「ん? 真っ暗だな。」 地面に落ちている小石を拾い上げ上にめがけて放り投げてみる。 ビュゥン!! ・・・・・・・ だが天井にぶつかる音はせず、それどころかどういうわけか落ちてくる気配すらない。 クロロ:「天井がない?どうなってるんだ、ここは。」 次に壁を眺める。一見レンガのように硬そうな壁だ。 クロロは壁を軽く叩いてみる。 コンコン・・・ クロロ:「ただのレンガみたいだが。」 今度は拳に力をいれおもいっきり壁を殴った。 クロロ:「!?」 だが、壁はさっきまでのレンガのような硬さから一変、グニャっとまるでゴムの様に変形し、衝撃を吸収してしまった。 クロロ:「・・・。壁を壊すのは無理か。やはりただの迷路というわけではないな。 ん?」 不意に後ろのほうで物音がしたので、クロロはそちらに注意を向ける。 ガチャン・・・・ ガチャン・・・・・・・ クロロ:「(何かいる?)」 ガチャン・・・・ ガチャン・・・・ ガチャン・・・・ ガチャン・・・・・・・ 数十対の甲冑をまとった骸骨がクロロの方へと向かってきていた。 クロロ:「・・・ふぅ、こんなものまで出てくるのか。」 バッ!! クロロは右手を構え「盗賊の極意」を発動する。 骸骨たちがクロロに襲い掛かる。 ガァァァァァっ!!!! 一方、キケロは地面に座り込みオーラを練り続けていた。 ズズズズズ・・・・ パク:「(キケロは一体何をしようとしてるの? 体力の回復?能力の強化?次の攻撃の準備? 何にしてもあのままキケロにオーラを練り続けられると、団長にとって不利なことには違いない。)」 グッ パクノダが拳を強く握る。 が、それをフィンクスがそれを制す。 パク:「!?」 フィンクス:「やめろ、パクノダ。団長は自分がやると言ったんだ。 邪魔をするな。」 パク:「・・・そうね、わかったわ。」 シャル:「(たしかにパクの気持ちも分かる。けど・・・・。 『おれがやる。』あのときの団長の顔は何かを決意したような顔だった。 団長を信じて見守るしかない。)」 何時間経っただろう・・・ すっかり陽は沈み、夜となり静寂が辺りを包んでいた。 空には満月と一面の星空が広がる。 キケロと旅団たちはただクロロを待ち続けていた。 ノブ:「おい、何時間経った?」 パク:「2時間くらい。」 ウヴォ:「おい、キケロ!!一体いつになったら団長は戻ってくんだよ!?」 キケロ:「・・・さぁな。クロロ次第だな。」 ドゴォォォォンッ!!! しばらくして突然何かの衝撃が下のほうから伝わってきた。 パク:「ッ!!!!!」 ウヴォ:「な、な、なんだ!?」 ドゴォォォォンッ!!! ドゴォォォォンッ!!! 度重なる衝撃。地面にヒビがはいる。 先ほどまでの静寂はもうそこにはなかった。 ドゴォォォォンッ!!! ドゴォォォォンッ!!! ドゴォォォォンッ!!! 幾度と続くすさまじい爆音。今にも地面が砕けそうであった。 フランクリン:「い、一体何が起こっている!?」 ドゴゴゴォォォォォォォンッッッ!!!!!! そしてついに地面が砕け散り大きな穴が開いた。 旅団たちは穴のほうを見る。 パク:「な、何かでてくるよ!」 ズズズズズ・・・・・ |