邂逅(暗殺一族と幻影旅団) −山玉さん 邂逅(暗殺一族と幻影旅団) 「キルアちゃんはもう天空闘技場で修行中というのに、 あの子は虫一匹殺せずに毎日粘土で遊んでばかり・・・、 このままでは殺し屋ではなく陶芸家になってしまいますわ。」 「あいつもオレの子だ。いつかは目が醒めるさ。」 (しかし、今あいつに必要なのは殺しの技術ではなく、精神の修行。 そのためには修羅場を経験させるのが一番だが。 暗殺の現場では危険すぎるし邪魔になる。闘技場ではすぐ逃げ出すか・・・。) ------- 「次の獲物が決まった。ベンズナイフの13番だ。場所はククルーマウンテン。」 「!」 「今回は忍び込んでいただくだけだ。行くのはオレとサンタとエイト、あとは待機。」 「団長!オレにも暴れさせてくれよ!」 「忍び込むって言ってんだろ。 これだから脳みそが筋肉でできてる奴は困るんだよなァ。」 ブチッ 「・・・表に出な、ちょんまげ野郎。」 ピキッ 「・・・。」 バキッ!ボカッ!! 「行くぞ、サンタ、エイト。」 「うむ。」 「おー。」 ドカッ!ボゴッ!ガガガガ・・・・・・ ------- ガタッ、ゴソゴソ 「それにしてもヘンな家じゃのう。 門はデカいだけで鍵はかっかとらんし、番犬は吠えも噛みつきもしないときたもんじゃ。」 バン、ゴソゴソ 「そーだなー、俺の能力は人間にしか効かねーから、ちっとビビっちったけどなー。 何だったんかなー。」 ギー、バタン 「あったぞ。」 「・・・ほぅ、目的はベンズナイフか。いい趣味だな。」 「!!」 「ぱっ・・・バカな! 俺の『天使の子守歌(ミリオンシープ)』を喰らったら6時間は目覚めねーはずだ!」 「我が家に客が来たのは40年振りだ。もてなさねばならないな、そのナイフはくれてやろう。 ただし、我が家から帰った客は未だかつて一人もいないがな。」 「こやつ、なめておるな。」 「くっくっく、そう熱くなるな。帰さないと言っているわけではない。 おまえ達に条件を出す。こいつを連れて行け。そうすれば帰してやろう。」 「そいつは?」 「オレの息子だ。 殺し屋になるには少々甘い所があってな、天下の幻影旅団で鍛えてもらいたい。」 「・・・全てお見通しってわけか。」 「団長!3対1じゃねーか!四の五の言わずにやっちまおーぜ。」 「エイト、オレ達の目的は戦闘ではない。」 「くっ。」 「その条件を飲もう。ただし、命の保証はできない。」 「ゾルディックの血をなめるなよ。」 「わかった。行くぞ。」 「チッ。」 「次会った時にはブチ殺してやるからな!」 ------- 「ん・・・、ふぁ〜・・・。!。ここは・・・?誰!?」 「目が覚めたようだな。ようこそ我々のアジトへ。 君は今日から我々の仲間になったんだ。ところで君の名前は?」 「え!あの・・・ぅ〜あの、お母様は・・・あっ、ぼく・・・その〜・・・ア」 「まぁいい。君は今日から生まれ変わったんだ。 今日から君の名は・・・コルトピだ。よろしくなコルトピ。」 「コル・・・ト・・・ピ?」 ======= 旅団番号3:サンタ・・・旅団結成メンバーの老人、この後すぐ病没。 旅団番号8:エイト・・・旅団結成メンバー、後にシルバに暗殺される。 山玉 |