クロロとキケロ(衝突編2) −ピッポさん クロロとキケロ(衝突編2) クロロとキケロの戦いは続く。 キケロ:「永久迷路(ヴォルカノントラップ)はお前を飲み込むまで追跡し続けるぞ。」 クロロ:「それは厄介な能力だな・・・」 クロロは何度も瞬間移動を繰り返し、かろうじてゆがんだ空間から逃れていた。 その間にもキケロは容赦なくオーラ球をクロロに向けて放つ。 ギュゥン!! クロロ:「(先の放出系能力とこの厄介な能力、後者は操作系の能力? だが、これほどまでに対象に自動追従する能力、発動にかなりの制約が必要となるのでは? そもそもキケロに会ってからそれほど経っていない間にその条件を揃えられるならば、 もしかすると、これはただ追従能力が優れているだけで、直接オレを傷つける能力はないのか・・・)」 ウヴォ:「団長、押されているのか?」 マチ:「少なくとも、まだキケロに何一つ攻撃を仕掛けられていないね。」 シャル:「でも攻撃するために瞬間移動能力以外のページ開いたら、その間にアレに飲み込まれちゃうよ。 まあ、白兵戦に持ち込むのも一つの手だけど。・・・あの状況じゃ難しいね。」 クロロ:「その技、2、3つ発動にクリアしなきゃならない条件があるんだろ?」 キケロ:「そんな状況で質問か?余裕だな。 ・・・ああ、条件はそろった。さっきお前が念を発動したその瞬間にな。」 クロロ:「ほぅ。」 キケロが発動した念「永久迷路」は別空間に巨大な迷路(何層にも及ぶ)を作り出し、相手をそこへ送るというもの。 直接対象にダメージを与えるわけではないので、満たすべき発動条件は 追従能力に対する制約と相手を別空間に送るということをカバーできるだけのものでよかった。 その条件は 相手と会話をする。相手の体に触れる。相手の影を踏む。相手に背を向ける。 を順番通りに満たすこと。 キケロは、ほぼ再開時に発動条件をクリアしていたのだ。 クロロ:「なるほど。では握手した時にお前がすでに臨戦態勢にあったのはそのせいか。 あの握手も発動条件のうちの一つって訳だな。」 キケロ:「ああ、それが一番厄介な条件なんでな。さっさとクリアできてよかったよ。」 クロロ:「(握手することが一番クリアしにくい条件だとすれば、空間がおれを飲み込もうとしている 様からすると、おそらくこの能力空間に飲み込まれても致命傷を与えるまでの能力ではなさそうだな。 直接危害を加えてくるもので、自動追従であるならば条件が軽すぎる。)」 次の瞬間、クロロはピタッと動きを止める。 フィンクス:「団長がとまった!」 フランクリン:「なにやってんだ、飲み込まれちまう気か!?」 ボボボボ・・・・ すぐさまゆがんだ空間がクロロを飲み込み始める。 しかし団長は微動だにしなかった。 キケロ:「無駄に逃げるのをやめたか。」 クロロ:「この能力、オレを直接攻撃するものではないな?」 キケロ:「・・・・ご名答。さすがだな。 では、オレが用意した"迷路"を楽しんできてくれ。」 ボボボボボボボボ・・・・ ついにクロロはゆがんだ空間に飲み込まれた。 キケロ:「ふぅ。・・・やっかいなプレゼント残していったな。」 パク:「キケロ!!団長に何をしたっ!!」 キケロ:「そう気を立てるな。クロロはまだ無事なはずだ。」 ウヴォ:「てめぇ、こっち向いて話しやがれ!!」 キケロ:「悪いな。それはできない。」 ウヴォ:「んだと!!!ふざけんなッ!!」 フランクリン:「まて、様子が変だ。」 マチ:「見て、キケロの首の辺り。何かあるよ。」 キケロの首の周りには数本の針が浮いていた。 おそらくクロロが仕掛けた念であろう。針は先端をキケロの首に向け、空中にふわふわと浮いていた。 そのせいでキケロは身動きがとれないでいたのだ。 一方クロロは、キケロの念によって巨大な迷路の中にいた。 クロロ:「迷路か・・・・。にしてもこれはこれで厄介な事になったな。 (キケロは一体何系能力者なんだ?最初の技は放出系みたいだったが。 この技はどう考えても放出系ではない。何かありそうだな・・・・。)」 カツゥン カツゥン カツゥン・・・・ クロロは迷路の出口を探すべく、ただただ歩き始めた。 ピッポ |