![]() キルアが、父シルバについて"仕事で旅団の一人を殺っているんだけどさ"と語るシーン(巻9 No.080 9月2日 2)があるが、このシルバはキルアの回想からさほど時間を経ないころ、祖父ゼノとともに幻影旅団長・クロロと戦った。このときシルバが、"親父気をつけろ。やつは他人の能力を盗む"と忠告している(巻11No.98 9月3日 14)点が問題だ。 実はシルバはクロロの能力について、その能力を聞いたのではなく、確認できた、もしくは能力を盗まれたと考えるのが自然だろう。 とすれば、一時戦闘にせよ、かなり深いレベルでシルバ(とおそらく一族の誰か)とクロロ(と旅団の他のメンバー)は関わったことになる。 ボノレノフは、この戦闘で負傷した(あるいは倒したと思った相手がボノレノフで、実はまだ生きていた)とは考えられないだろうか。そうすれば包帯はこのときからのものになる。 あるいは本当のボノレノフを倒した後、キルアの兄弟で未登場の"アルカ"がボノレノフに成りすましていると考えるのも面白いかもしれない。いずれにしてもやはり、ボノレノフは謎の人物だ。 サイト名を逸したが、キルアの兄で変装の名人・イルミがボノレノフに成りすましていたと書いていたサイトがあった。なかなか感心させられる推理だ。そこでもう一つ考えれば、イルミとアルカが今は入れ替わっているというシチュエーションも面白いかもしれない。 さて、もう一つ注目したいのは、前述のシルバの忠告シーンのすぐ後だ。シルバはクロロとの戦いを回想し、"あの時より体術はいっそう向上している"と独り言を口にするのだが、その過去のシーンには、襲撃によって炎上または煙を立ち昇らせる、村をイメージさせる場所が描かれていて、シルバと対峙するクロロは、明らかに腰紐を縛った民族衣装姿なのだ。(巻11No.99 9月3日 15 これを何と見るべきか。最も考えやすいのは、クルタ族を襲った幻影旅団に対し、雇われたシルバが立ち向かおうとしているシーンだろう。が、そうではないかも知れない。クロロの衣装はどう説明するのか。それならもっと考えやすいのは、クロロがクルタ族の出自であることだろう。 先にサイト名を逸したそのページの別の場所では、フィンクスの言葉"緋の目はオレ達の誰かじゃない"(巻12 No.104 9月4日 3)を引用して、旅団内に緋の目の人間がいることを暗示しているのだという内容を書いている。これも鋭い指摘かもしれない。クロロとクラピカが同族であるというストーリーは大変興味深いものだ。 |